【名前】瀬利 綴(セリ ツヅリ)
【年齢】19歳
【性別】女性
【所属】樒隊
【役職】副隊長
【武器】
回転する刃の付いた、長柄の巨大な丸鋸。いわゆる『回転ノコギリ』。機構を操作することでけたたましい金属音と火花を散らしながら回転し、ナイトメアを微塵に斬り刻む。リミッターが搭載され、解除することで内側に隠されていた二枚目の刃が展開、二枚刃の鋸として機能する。しかし、その分制御が困難になる性質を持つ。
現実で考えるならば相当な重量と質量を持つためまともに扱うことは難しいだろうが、彼女がそれを扱えるのは夢の中という大前提の上だからこそ。故に、非常に大型で重量級の得物を用いながらも、彼女の戦闘は比較的スピーディで軽やかなもの。
「うぇぇ……目立ちたくないのに……!」
【能力】
自身の周囲に存在するナイトメアの敵愾心と攻撃を己一身に集中させるだけの能力。それ以上でもそれ以下でもない、極めてシンプルかつ単純で地味なもの。彼女が派手な必殺技など求めることがあろうものか。
敵視を奪うナイトメアの個体数に特別制限はなく、ただ“範囲内”にいる個体を対象に効力を発揮するため、無闇に発動すればそれだけ自己を危険に晒すこととなる。反面、防御を強化する能力、或いは、彼女ばかりを狙うようになったナイトメアを背後から確実に仕留めるといった援護が十全になされてさえいれば、非常に円滑で効率的な任務の遂行が可能。効果は一定時間の経過によりリセットされ、彼女に集められていた敵愾心は従来通り周囲に分散される。また、効果リセット直後に連続して発動することで効果が薄まる。
もともと彼女は重量級の得物を扱いながらも、回避や速度、カウンターに重点を置く戦い方を基軸としているため、常識的な個体数であれば回転鋸のリーチを生かして単身である程度いなすことも可能だろう。
【容姿】
身長154.8cm/体重43.9kg。
小柄で比較的華奢な部類。立ち姿は若干おどおどとした猫背気味で、実際の身長よりも多少低く見えるかもしれない。
垂れ気味で、淡い桃色をした瞳を囲う睫毛は長く、左目の下には涙黒子がひとつある。所謂童顔と言われるものに近い顔立ちをしており、パッと見た際の年齢は実年齢より幾らか若く数えられることも多々。
やや彩度の高いミルクティーグレージュの髪は一本一本が繊細で、全体的にふんわりとややボリュームがある。肩につく程度まで伸ばし、前髪は僅かに左側へ流す。編み込み、くるりと輪っか上にした横髪がアクセント。白い髪飾りがよく映える。
服装に関しては華美になり過ぎない程度にフリルのあしらわれたシンプルなブラウスに茶のベストを合わせて着用し、スカートは膝丈まである真白いものに、ベストと同色の比較的短めのものを合わせたレイヤー風。基本的に肌の露出は少なく、気温に応じてタイツのデニール数が変わる程度の変化しかない。
足元は動きやすい黒革のショートブーツ。TPOに合わせてフォーマルなものに変更したりもすることがある。
詳細は添付画像を参照ください。
【性格】
いついかなる場合でも自分は引き立て役に徹し、なるべく重荷は背負いたくないと豪語しつつも樒隊副隊長であるという少々不思議な立ち位置の人物。曰く『“副”隊長だからなんとかやっていけてます』とのことで、根底にある思想はあまり変わらないものである様子。
そういった立ち位置がよく示す通りに、目立ちたがらず控えめで、少々謙虚が過ぎるきらいがある。よく言えば周りの雰囲気を繊細に汲み取り、纏まった方向へ流す能力に長けているといったところだが、その実、悪く言ってしまえば自己をあまり主張しなく、意思決定を周囲の人物に委ねがち。
「〇〇さんがそうだって思うなら、私もそれで賛成……かな?」
そういった彼女の性質は戦闘などにも色濃く反映されている。茜隊に混じっていても違和感のない得物と、それを用いた戦法を充分に行える実力を有していながらも“あくまで支援に徹する”スタイルを貫き通しており、故に彼女は樒隊の所属である。基本的には取りこぼしの追討、不足の事態への対処などといった遊撃担当として裏方役に立つことがほとんど。であるから、彼女の回転鋸のリミッターが解除されたことは一度たりとも存在しない。自身でも『戦闘より事務の方が得意』と口にしてしまうほど。
基本的に誰と任務に赴いてもそれは変わらず、あくまでペアが不自由なく戦闘できるような状況を形成する支援に特化しているため、ある種“宝の持ち腐れ”であるともいえる。
立ち振る舞いは常々丁寧で、些か畏まり過ぎているように捉えられるかもしれない。誰に対しても(少々困ったように眉を下げた)笑みをたたえ、時折敬語の混じった穏やかな口調で接するためか、“この人は良い人”や“頼めばなにかと断らなさそう”と解釈されることも多々。
一方で、ちょっとした使いっ走りであっても彼女の自己肯定感には大きく作用するようであり、故に彼女は“頼めばなにかと断らない人”なのである。“こんな自分でも頼ってくれる人間がいる”のだと容易く解釈して、余程の無理難題でもない限り滅多に断ることがないのは彼女の長所であり、また短所であるのは間違い無いだろう。
彼女こそ自覚していないが、しかしそれは結局のところ『自分の自己肯定感を高めるため』の行いであり、真に『この人の役に立ちたい』という心理に基づいた行動ではない場合がほとんど。
正しくは『この人の役に立てば私のことを認めてくれるかも』といった淡い期待であり、とどのつまりは「他人のためのように見えて自分のためにお人好しになっている』状態。
そうそう見抜かれることはないが、彼女と付き合いが長い人間であったり、あるいは洞察力に極めて長けた人間であればそれを見破ることも叶うかもしれない。
一方で、彼女のそういったネガティヴ思考とも捉えられる性質に関しては彼女自身も少々憂慮しており、せめて副隊長としての尊厳を保てる程度には自身を持てるように……と試行しては失敗を続ける日々を送っている。そういったこともまた、「どうやっても私には無理かも」といった自己肯定感の低さに繋がっている傾向があるが、それでも尚、どうにかして短所を克服しようとし続けている面を踏まえると、少々マイナス方向に捉えがちなところはあるものの一種の努力家であるともいえる。そういった努力の証は随所に見られるのかもしれない。(『戦闘より事務の方が得意』とは言いつつも『戦闘が苦手』とは直接言っていないし、夢中で具現化する武器は中々殺意に満ち溢れた物騒なもの/非常時には率先してイレギュラー対応を行い本来の作戦行動に与える影響が極力少なくなるよう行動する/『これでも副隊長なので』と自己紹介に交え、絶対に『私なんかが副隊長で』とは口にしない etc…)
【過去】
決して裕福ではないけれど、貧しくもなく、極めて普通の生活の中でちょっとした幸せを見つけることができそうな家庭に末っ子として生まれる。
家族構成は父母に、兄と姉がそれぞれ一人ずつ。特に兄は学術に優れ、姉はまた芸術に優れており、その特性を生かして己の人生を切り開こうとしているのを、彼女は真横から見るばかりだった。
何らかの分野で秀でている兄と姉の傍、彼女は極めて“普通”の少女だった。何かに劣るというわけでもなく、何一つ問題なく普通の人生を歩めるようなそんな人物だった。しかしその“普通”も、常日頃から“特別”の威光を間近で浴び続けることで“劣等”の念へといつしか変貌し切ってしまっていた。
彼女が後ろ向きでネガティヴ思考なのはそのためであり、特別欠け落ちているものがあるわけではない。むしろ彼女はナイトメア討伐、事務仕事と両方に少々高い適性を持っており、故にロズ加入後しばらくして副隊長に抜擢されている。
さて、そんな彼女がロズに入隊したのは、劣等感を抱く原因でありながらも確かに尊敬の対象であったきょうだいがナイトメアに侵され、遂には自殺に追いやられたという事実に苛まれ、弱りきっていたところを更に付け込まれていた時のこと。
優れたきょうだいが病み、命を自ら絶たざるを得ない状況になったことは「持つもの」への代償だと捉えた彼女は、ついに自分の夢にもナイトメアが現れたことによりひどく憔悴し、終いにきょうだいと同じ末路を辿ろうとしていた折にロズによって救出される。
その際に、ある種の才能に似た何かを見出され、有無を言う暇もないままに連れてこられ今に至ることとなった。
【SV】
「瀬利綴っていいます、セリが苗字でツヅリが名前なので、そこで区切ってもらえれば……。あはは、パッと言われると分からない名前だよね……これでも副隊長なので、程々によろしくお願いします」
「ああ、これ……? えへへ、私どちらかといえば、戦闘より事務仕事の方が得意なので、全然苦じゃないよ。寧ろ、こういうことをしている方が副隊長らしいというか、私らしいというか……」
「流石に茜隊の人達には敵わないっていうか、なんというか……。あくまで私は、あっちの隊が動きやすいような状況を作るのであって──でも、“こんなもの”を持って言ったら、あんまり信用ならない……?」
「以前『事務の方が得意』と、そうお話ししたよね……? あれ、まあ事実なんですけど。でも、副隊長に抜粋されるくらいにはなんとか戦えるので……だからその、ええと。今日のトリップ、貴方が活躍できる場はなんとか作るから……!」
「不本意だけど……茜隊の方々がのびのびと戦えるよう、樒隊副隊長の名に賭けて、私がここでイレギュラーを一掃させていただきます……!」
「少しでも副隊長に相応しい人って思われるようにしなきゃ……もっと、隊長みたいに自信でいっぱいになればいいんでしょうか……『も、もし隊長が不在の時には私が皆さんの命を預かるので、死にたく“にゃけれびゃ”』──うう、噛んだぁ……!」
【募集】
*綴を副隊長に推薦した人物 − 男女不問|歳上(上官)
*綴という人間を認めてくれる人 − 男性(希望)|歳上(希望) − 本心からでも、ただ「いいように利用したいから」という邪な理由でも大歓迎です。
*本心を打ち明けられる友人 − 女性(希望)|同年代(プラマイ2−3歳程度まで)
【備考】
イメージCV:豊崎愛生さん
ボイスイメージ:シロツメクサ − 豊崎愛生
イメージフラワー:シジミバナ
誕生日:8月13日
血液型:B型
好き:一人の時間、事務仕事、ハーブティー
嫌い:目立つこと、何かを任せられること、自分のネガティヴ思考