鳩
鳩さん (8dr2j8cs)2022/7/13 23:38 (No.28370)削除【名前】
白継 那古( しらつぐ なこ )
【年齢】
16歳
【性別】
女
【所属】
棗
【役職】
構成員
【武器】
『 レイピア 』
レイピアと名はつくものの、彼女の体躯に合わせた短く比較的幅広の剣。最低限の護身の為に使用しているだけで、その動作は随分と覚束無い。とはいえ本人の小柄な体躯も合わせ素早い動きで翻弄するように動くことは、可能と言えば可能である。まだまだ修練は必要だが。
【能力】
『 LABRADORITE 』
戦場に響くにはあまりにも不釣り合いな透き通った唄声は、救いの歌であり、全てを紡ぐ旋律である。端的に言い表せば、一定のリズムとタイミングで歌詞に言葉を混ぜることで事象が発生する。対象は最も注視したものに現れる。それは5文字以内の単語(命令形)でなければならない。しかし、例えば「生き返れ」「殺せ」などの大きな力を必要とするものは実質不可能。死や生を覆す事は同じだけの代償をもたないと出来ない。(可能例:癒せ(痛みの軽減/傷の緩和)、砕け(装甲部分の脆弱化)など)
言葉の影響力の程度に合わせ、首にあるチョーカーの宝石部分を中心に波紋上に罅割れが走る。それは痛みと僅かな痺れを伴い、許容以上の言葉を歌い手足の先まで罅割れが起こると声帯を守るような位置にあった宝石が割れ、声を失う。声を失った能力発動時、それ以上の歌を歌えばするがそれをすれば、心臓から身体が罅割れて砕け散るだろう。現実の身体に損傷は起こらず、心停止するのみ。
罅割れは夢の中でのみ発露し、現実に戻ればそれは声の罅、つまり喉へのダメージとなる。
【容姿】
膝下まで伸びた真っ直ぐな髪。色は黒だが、前髪も含めてインナーカラーに紅鶸色をいれており、綺麗な毛先は定期的に手入れをしている故である。前髪は眉下で真っ直ぐ切り揃えており、横髪は肩口までの長さのものが1束顔横にあり、他は脇腹上までの髪を緩い三つ編みに編んでいる。邪魔な時は首あたりで結んでいる時もあるんだとか。
長い睫毛に縁取られた瞳は橡色。ぱちりと開いた目はその顔立ちも相まって素直な少女という印象を与えるだろう。黒目がちで、明るい色とは言い難い瞳の中にきらきらと薄いハイライトが光っている。その容姿は10代前半と言っても通じる程で、144cmという低い身長といい一見する限りではロズに加入している事すら疑われるかもしれない。顔立ちは童顔といって差し支えなく、小さな鼻や口に対して大きな目といった容姿、小柄な体躯とそれに見合う小さな顔は数年前からあまり変わらず成長していない。ああいや、身長は伸びたらしいけれど、所謂幼女体型である。色白で細く柔い手足はとても戦闘には向かないように思えるだろう。実際トリップする際には多少動けるようになるようだが。
その少女然とした見目に唯一似合わないのは、髪で見えにくくはあるが確かに左耳にある鈍色の宝石を嵌め込んだ十字のシルバーピアス。
白と黒ばかりの服装は、大抵が制服のような服だ。黒いブラウスは第1ボタンを開き、その上に改まったように大きく胸元が開き袖の広がった白いシャツを着ている。黒のプリーツスカートは腿の半分以上が露出する短さ。靴下も短く、黒のブーツが足首を覆うせいで見えていない。ブーツは底が5cmあり、実際の身長は139cm。繰り返すようだが、これでも伸びたのである。
首元には中心にラブラドライトを嵌め込んだ柔らかく薄い黒布のチョーカーをつけている。
【性格】
明るく輝く瞳とは違い、何処か淡々と言葉を紡ぐちぐはぐな少女。
調子こそ淡々としているが、その言動自体は人や物に興味を惹かれるごくごく普通の少女である。人を見掛ければ知らない人でも物怖じせずに話し掛け、話し掛けられれば嫌な顔ひとつせずに答えを返す。否、それは表情が乏しいというだけだが。それでも迷惑そうな雰囲気すら出さない、それは大好きな歌を中断されたとしても同じことだ。性質的には人懐っこい方であるといえるだろう。表情が乏しいからと言って喜怒哀楽がないということでは決してなく、ただ身に覚えのない激情に触れると混乱して泣き出してしまうような一面も。
彼女は人のことを覚えるのが苦手だ、故に彼女は平等である。死者も生者も問わずに歌を贈れるほどに。人の名前なんて、何度も何度も繰り返して、ようやっと覚えれるくらい。所謂記憶の結び付けが苦手なタイプで、人の顔と名前が一致しない。故に、「見たことがある」「聞いたことがある」「こんな話をした」といったそれぞれの記憶は存在するがそれが一緒くたに結び付かない。事実を記憶することは得意であり好奇心や探究心も旺盛だが、突飛な発想ばかりは少し苦手としている。
【過去】
親の顔を知らない。愛も、知らない。そんな子供だ。
物心ついた頃にはとある施設にいた。愛情溢れる暖かい所では決してないし、環境もいいものではない。立地は治安が良いだなんてお世辞にも言えず、出来の良さでランク付けがされる場所。
幸い賢く見目もよく、少なくとも1日1度は与えられる食べれる物と着るものが与えられて、生きていることが許された。
少なくない数の遺体が骨となって納められている納骨室で、毎日歌を歌っていた。それが幼い頃の役割のひとつだった、死を軽んじている訳では無いと証明するための。苦ではなかった、しんでしまうのは哀しいことだと知っていたから。安らかに眠ってと、本気で願って。
それから、数年。とある病にかかっていた。そうして知った、この施設の管理人が、個人的な復讐の為に「ナイトメア」という存在を解き明かしたいと思っていることを。悪夢のような環境にいれば、悪夢は悪夢を見せないのではないか、と。
夢喰い病は悪夢を見せた、でも寝ても醒めてもそこは現実と変わりなかった。賢かったから最低限以上の勉強もさせてもらえて、夢喰い病の研究にも付き合わされて、長い年月をかけて成長した夢喰い病が最後に喰らったのは、失ったのは、「感情の記憶」だった。酷い辛いと思い返すこともない、ただただ自分が夢喰い病にかかっていた頃の「断片的な事実」だけを知っている。その記憶に関しての感情は、もう抱けない。
ふと、気付いた頃には5,6年が過ぎて15歳になっていて、自分の髪の半分が染まっていて、片耳にピアスが嵌っていて。3人残っていたと思ったら、生きていた子供はふたりだけ。一緒に生きると約束したからその子を象徴するみたいにしたらしい。もうその子に何を思っていたのかも、名前も、わからないけど。わたしに巣食っていた化け物は、誰かが倒してくれたらしい。
気付けば施設にいたみたいに。今度は気付けば、研究を手伝っていたことを買われたのかはたまた別の理由か、監視がついた上でロズという組織に所属していた。
言われたことはする。でも、いつものだけは、していたいから、ゆるしてね。
【SV】
「uhーーuhー――…あれ?ここに人が来るなんて、めずらしいね。どうしたの?…この人の、知り合い?」
「…寂しいね、もうあの人の声はきけない。」
「……の、と゛………い、だい゛、」
「それ、なに?わたしもやる。……手伝っちゃ、だめ…?」
「飴、いる?美味しいよ、わたしはこれ、好きなの。」
【募集】
同じ施設の出身者(男女不問。〜20 )
【備考】
普段、誰もいない部屋や引き取り手が現れる前の遺骨のある部屋で鎮魂歌のような、ほぼハミングで歌われる歌を歌っていることが多い。その表情はどこか柔らかで、普段明るく光る瞳を閉じ、両手を握り合わせて歌を歌う。時折、その頬に涙が一筋落ちることすら。
可愛らしい少女の声で紡がれる歌は、何処か物悲しくて優しくて、慈しみに溢れたものだ。明るい曲は知らないのか、いつだってそんな淋しい曲ばかりを唄う。
歌は上手く歳にしては研究もそれなりに出来るがその他の能力が壊滅的である。掃除をすれば何故か散らかり、料理をすれば指を切って何をどう足掻いても黒い物体が生成され、案内をさせれば違う場所に辿り着く。彼女が無事に辿り着けるのは、遺骨や遺体を一時的に保存している部屋のみだ。残念なことに彼女の美的感覚や味覚が控えめに言って終わっているが為に、それが悪い事だとはなんら思っていない。なんなら感性が幼子に近いが故に積極的に手伝いたがる。余談ではあるが、彼女の持つのど飴は効き目こそ高いが味としては最悪なものだ、食べない方がいい。
彼女に粘土を渡して制作をしろと言えば、随分と前衛的でアーティスティックな作品が自慢げな様子と共に出来上がるだろう。勿論それは、良く言えば、である。
彼女の身長が低く成長が遅いのは遺伝もあるが、幼少期の栄養が不十分であったことも大きいな理由としてあげられる。彼女の精神面や情緒が幼いのは、感情の記憶が無い故に成長していたはずの数年が消えてしまったから。
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歌うこと、響く場所、手伝い、のど飴、自分の歌、人の声
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覚えること、哀れみ